十一話にしてメインタイトルがサブタイに。なんでこんな微妙なタイミングで? と思うかもしれないが、ぶっちゃけシャーロットというタイトルは今後も大した意味合いを持ってくるわけではない(少なくとも俺は最後まで見ても「シャーロット彗星」という単語が出てくる以外にタイトル回収を認知できていない)。
※タイトルについては数年前に語っている人がいたのでこちらをご参照ください(麻枝准の新作『Charlotte(シャーロット)』のタイトルの意味について - merkmal)
というわけで十一話、やっていこうと思います。
戦犯
何人かいる戦犯のうちの一番デカい奴。こいつが無能なゴミカスだったせいで中国マフィア(笑)に攻め込まれるし熊耳も死ぬし計画はズタボロになる。近年稀に見るタイプの生まれたこと自体が罪な人間。むしろなんでお前は死ななかった?
乙坂くん、君の頭は切れるが、弟さんの方はそうでもないようだね
主人公ディス。というか主人公って一応カンニング魔のヘタレなんだけど、そこまで無能とかアホって評価じゃなかったよな。生徒会でも便利な能力者として活躍してたし、言動もこの回にきてからいきなり甘ちゃん化する辺り、脚本の都合を感じてしまう。
なんか前も言った気がするけど、主人公の成長とか変化をテーマにしようとしてる割に、主人公の変化が全話を通して一貫してるわけじゃないんだよな。そのときどきでこういう話を作りたいって思惑に一話ごとで都合を合わせてるから、印象づくりのためにこういうご都合主義的な会話をねじ込む羽目になるっていう。
すごーい、東一局で飛んだ人初めて見た
熊耳「下手くそだなあ、お前」
(中略)
主人公「何が見つかったって?」
熊耳「特殊能力者に決まってんだろ」(馬鹿にしたようなため息)
主人公「……ということは生徒会へ? 僕もついていっていいかっ?」
金髪「バーカ、いいわけあるか」
女「あなたは一番外に出ちゃいけない能力者なのよ? 自覚がないの???」
主人公「そ、そうだったな……」(友利、どうしてるかなぁ)
主人公落とすために必死すぎじゃね?
まあ東一局で親の三倍満に振り込むのは上手い下手より運要素が強すぎるだろってのは置いとくとしても、熊耳のいちいち見下したような台詞(お前そんな性格悪いキャラだっけ?)、煽りを誘発するための主人公の考え無しの言動、いちいち咎めるようなトゲのある口調二人(金髪は元から主人公を見下してるのでまだ辻褄合うけど)
まあ兄の仲間連中には最初にタイムリープするときの回想でも主人公は無能扱いされてたのでわからなくもないんだけど、そもそもこの時間軸だとこいつらから見て主人公は普通に何も知らず暮らしてきたところからいきなり記憶を取り戻してきたよくわからん奴なので、いきなり舐められてる理屈が合わないんだよな。
つーか兄に比べて大したことねえなこいつと思ったところでわざわざ口に出して煽るか? こいつら普通に性格悪いだけなんじゃないか? なんだったら苦労してるのはお兄さんだけでこいつらもカス能力しか持ってない金魚のフンなんだが……
手伝えることを誇りに思ってたんだ……許してくれ……
死ねよ。
フンッ……ウゥーッ!
中国三千年の歴史を感じさせるマッチョ。こいつ能力者じゃないよな? 能力者相手に拳だけで戦うとかラノベ主人公か?
あられもない……なんて姿だ……
シコリティもない……なんて女だ……
僕はズルして良い点を取っていただけの、ただのカンニング魔だ!
ヘタレる由宇くん。これなんですよね、今作の一番大事なテーマは。ただのカンニング魔をするために能力を使っていた主人公が、世界を救うために能力を使うようになる。そういう精神的な成長っていうわかりやすいテーマがあって、それをごちゃごちゃした意味不なストーリーでわかりにくくしてるだけなんですよ。
ちなみに由宇くんは、能力的に無能っていうよりメンタルが弱いクズなんですよ。むしろ序盤とかは悪知恵が働くタイプだったし、友利とかに無理やり動かされて文句たらたらっていうそういう小物感みたいなのが強調されてたんですよね。お兄ちゃんに甘えてばっかりのアホっていう今回の描写はだからちょっと違うんじゃないかなと思ってるわけ。
んで、ついでに言うとこの主人公ってもう妹を救うところで一仕事終えてるわけだから、やっぱり今になって能力を使って活躍することに対しグダグダしたり周りからとやかく言われるのもちょっと構成違くねえかな~って思ってしまう。むしろ妹は死んだままの方が、主人公の無能っぽさとかヘタレる理由とかになってよかったんじゃね? あーこの作品、死んだ方がいいキャラが多すぎるな。
主犯格か……
お前ら何しに来た? ていうか日本最強の能力者を相手するのにたった三、四人で交渉しに来るなよ……
熊耳ぃーーー!
お前が死ぬんかい!
いや、でも実際キャラクターを殺すときって誰を殺すか難しいところだと思うんですよね。どうでもいいやつが死んでも悲しくないし、かといって主要人物を殺すのはお話的にもコンテンツ的にもやりづらいだろうし。
そこで話の序盤から登場してて、お兄さんの親友だった熊耳が死ぬのはまあ悪くない選択だったかな……まあここで主人公じゃなくて別の人に精神的ダメージ与える意味があるのか謎だけど。これ、ぶっちゃけ主人公は熊耳が死んだダメージより友利が生きてた喜びの方がデカいでしょ。うーん他に死ぬべき人間もいっぱいいたしなあ。あ、ちなみに僕は熊耳死んでもあんまりショックなかったですね。そもそもこの作品、どのキャラも脚本に踊らされてるだけ過ぎて大して好きになれないから誰が死んでも別にって感じはする。
まとめ
目の前のナイフ持った敵をスルーして遠くの丸腰を狙う主人公、フォーカス間違えすぎじゃねwとかも書きたかったけどそっちはあんま重要じゃなかったのでスルーした。
うーん、まずぽっと出の中国マフィアがまず謎だよね。話を動かすために一話限りの敵役を用意するぜーって段階じゃないんだよなもう、終盤だし。
あとまあ何度も言ってるけど極端な主人公ディス。こういうのさあ、その回の前半でやるんじゃなくてそれまでの積み重ねで描写してほしいんだよね。もう十一話ですよ。前置きは済んでてもいい話数ですよ。
あとドライバーも無能だし。ていうか敵も味方も無能多すぎでしょ。麻枝、そもそもシナリオ畑の人間じゃないからなのかわからんけど単純にこういう話作るの下手だよね。なんか能力バトルモノとしても組織モノとしても普通に微妙。話の辻褄合わせるのに必死で他のこと全然考えられませんみたいなストーリーしてる。