十三話こと最終回。やっていきましょう。
お前なにしてんねん
アバンでかっこつけてるけどお前この回ほとんど何もしてないからな?
イフユームーブ、ユーファイヤー!
わりとサクサクで能力者の探し出し略奪していく由宇くん。人によってはこの辺の話にもっと尺を割いていければみたいなことを言うんだけど、でもこのダイジェストみたいなテンポの良さだからこそ最終回が面白くなったみたいなところはある。
言葉が翻訳できる能力も奪ったし、寝なくても活動できる能力も手に入った
ちなみに最終回で出てくる能力に「不完全さ」はありません。これまで日本で出会った能力者はすべて不完全な能力の持ち主だったのに。
Q.なぜでしょう?
A.特に理由はありません。
ということで、海外で奪った能力にデメリットがないのはそういう仕様です。そもそも能力が不完全であることも別に意味があったわけじゃないです。まあ偶然じゃないですか?
※意訳していますが麻枝のインタビュー通りの回答です。
かっこいいシーン
なんだかんだで最終回の主人公無双とか演出とかは楽しい。
治癒能力
やはりあったんだな、治癒能力。
(中略)
この手を今右目に当てたら、僕はタイムリープ能力を取り戻せるんだ。これで熊耳さんも助けられるかもしれない。
……いや違う、そんなことのために能力を奪ったわけじゃない。これ以上、人の理を破っちゃいけない。
いや治せよ。
能力全部持ち帰って強くてニューゲームしろ。尺がないからって妥協すんな。
そうだ、僕は約束したんだ。世界中の能力をすべて奪い取り、あいつの元に戻るって。
正気を失いかけた主人公の前に現れる単語帳。まあ思い入れがないだけでシーン自体はそんなに悪いわけじゃないしな……
闇落ち由宇くん
それ七話でも見たよ。
†最強能力†を使って闇落ち無双モードは前にも見てるのであまり新鮮味がない。でもイカれてるときの演技は結構好き。真面目にやってるときよりふざけてるときの方が面白いタイプの主人公。
なんなんだよ……まだ頑張れってのかよ……
ネックレス代わりに変なもんをぶら下げるのわりと好き勢としては、正気を失った主人公がたった一つだけ手放したくないものを身に着けてるのかなり熱い。それがぽっと出の単語帳でなければ……
でもなんでこんなことをしてるのかすらわからなくなった主人公が、単語帳だけを頼りに能力の略奪を辞めないってのは、主人公が世界を救う云々ではなく友利への思いで動いてたってのの描写として悪くないとも思う。あとこの後一連のダイジェストもテンポよくて好き。
まさか最後の能力者の力が勇気だなんてな……だがそれは蛮勇、死んでいたところだぞ
なに言ってんだこいつ、というのは初見のときの感想。
実際のところ、この能力が「勇気」というのはちゃんと意味のある設定で、主題歌のタイトルが「Bravely You」、つまり「勇気を出してね由宇くん」なわけです。
由宇くんはスペックこそ高いもののクズのヘタレで弱メンタルが問題。そんな由宇くんが本当に手にすべき能力は勇気。この長い旅の終着点で彼は本当に必要だった力を手に入れて、好きな女の子の元に辿り着くんですね。いやでも初見のときはなんか臭えこと言い出したな……ぐらいにしか考えてなかったんだよな……
由宇ううううううう!
今までなにやってたのお前。
私はですね……あなたの、恋人です
記憶なくす必要はなかったんじゃないかな……と思う俺に麻枝のインタビューが突き刺さる!
麻枝「そりゃあんだけ能力奪ったら記憶ぐらい無くなるんじゃないすか?」
いやそうだろうけどさ……
これからは楽しいことだらけの人生にしていきましょう
「これからが楽しみだ」
「はい、すべてはこれからです」
「そうなのですーっ!」
「これからは、楽しいことだらけの人生にしていきましょう」
唐突なこれから連打。そこラッシュする必要あったか? 天気の子の「僕たちは大丈夫だ!」もぽっと出ラストワードで面食らったけど、こっちはその比じゃない。いやなに? なにがこれからなの? 雰囲気で誤魔化してるけどこの台詞なんにも掛かってなくないか?
~Fin~
いやだからなんなんだよお前。二話しか出てないクセにドヤ顔でラストを語るな。しかもiPodに関しては借りてたものを返しただけだろ。どっちも友利のじゃねーか。
まとめ
はい終わりました。もし最後まで読んでくださってる方いればありがとうございました。総括した感想は……気が向いたらやるかもしれません。
最終回はわりとエンタメとしては面白かったですね。能力使って無双、朧気な約束のために命を賭ける主人公、そのテンポの良さ。
問題はやっぱりそれまでの話とどう繋がってるかを考えたときに、キーアイテムである単語帳がぽっと出なのを見てもわかる通り、あんまり積み重ねがないところですよね。あんだけ物語の最重要人物みたいな扱いだったお兄さんは何もしないし、妹はタイムリープで救ったのに熊耳は死んだまま放置だし、生徒会メンバーはラストにちょろっと出てくるだけだし、ぶっちゃけやってること自体は七話の焼き増しで既視感まである。
方向性があっちこっち行ってて要領を得ない。だから最後の台詞は総まとめになるはずがならなくて妙なこと口走って何言ってんだこいつ状態だし、特に意味もなく記憶も失う。
わりと泣けるシーンって、そのシーン単体での良さではないと思うんですよね。そこに至るまでの過程でそもそも泣ける準備が整ってるかどうかだと思うんですよ。麻枝のシナリオって別に特別すごい仕掛けとかあるわけじゃないのになんで感動するかっていうと、それまでのヒロインへの愛着とか、主人公の苦労とか、そういうのがあるからじゃないですか。
前にジャンプ+っていう漫画アプリで「5ページで泣ける漫画!」みたいなのがあってクソほどつまんなかったけどCharlotteはそれと同じ。時間だけは1クール分かけてるけど、いちいちどうでもいい回を挟んだり話を動かすためだけのキャラを出したり結局意味あったのかわからないタイムリープ設定で話をかき混ぜたり、無駄なことばっかりやって肝心の「なにをしたい話なのか」が迷子になりまくってるから、最後まで見てもよくわからんになる。
逆にストーリー自体は色んな方向に動いてるから、見ようによっては色々な要素が詰め込まれてる風にも見えるのかもしれない。事実、最終回はもっと尺があれば面白くなってたとか、2クールあれば話がまとめきれてたって意見をネット上では見かけることが多い。
でも俺はむしろ逆に思うね。麻枝は尺を伸ばすことより無駄を削ることを心がけた方がいい。Charlotteを2クールやったところで野球回が増えるだけなんだから。